2012年10月27日(土)
東京速記士会速記競技会A級の音数
音数とは、音の数のことで、問題文を全てひらがな、カタカナに置き換えて計算します。字数よりも音数の方が正確にスピードや難易度を表します。
句読点や改行のところでは一息入れます。句読点や改行も時間を消費しますので、これも音数にカウントしなければなりません。句読点や改行は「発音されない音」と考えることができます。
字数が3200字でも音数は4190音ということがあるわけです。
高速度速記競技会の問題も、字数は5分間1750字、10分間にして3500字ということになっていますが、音数で計算すると、5分間で2424音、10分間に換算すると4848音にも達する問題であることが分かります。
字数だけの制限では、幾らでも出題者側の気持ちで問題を難しくすることができますので、音数の制限も設けて、問題の難易度が一定に保たれるようにしなければなりません。
優劣を決めるための速記競技会はともかくとしても、一定の技術水準にあるかどうかを公式に認定する速記技能検定試験問題においては、問題の難易度を常に一定に保つ必要があります。
出題者は、問題を作ったら一度自分で速記してみて、書ける問題であるかどうかを調べてみる必要があると思います。出題者が解けないような問題を出すべきではありません。出題者は出題する前に自分で問題を録音して速記してみることが必要だと思います。
なぜならば、出場者をぎゃふんと言わせるような強烈な問題ばかりを出し続けていますと、速記好きの人が傷ついて速記嫌いになりかねないからです。伸びる芽を摘み取ることになりかねないからです。速記の普及という観点からも、余りに難し過ぎる問題を出すことはマイナスになるのではないかと思います。
ひらがなやカタカナでは10分間にせいぜい800字くらいしか書けないのに、速記では3200字以上も書けるということだけでもすごいことです。
速記学習者に10分当たり4848音というような高度な能力を要求することは、速記教育の発展にとってかえってマイナスになると思います。
速記教育者には、競技に参加して良かった、競技に参加して楽しかった、また来年も出場したいと思える程度の問題を出していただきたいと思います。
また、今年からリアルタイム反訳競技が始まったことは、新たな時代の幕開けだと思います。
何を使ってもよいとはいえ、朗読終了後すぐにデータを提出するということは驚異的なことです。スピード時代の幕開けだと思います。
□さいしょのもんだいははんやくじかんにか
んすることであります。□そっきのけんてい
やきょうぎかいにおいてははんやくじかんが
きめられていて、こういうじかんがせいげん
されたなかではんやくするひつようがありま(100)
すから、どのようにすればきめられたじかん
のなかではんやくすることができるかという
ことも、まいにちのれんしゅうのなかでけい
けんしておくひつようがあります。□すなわ
ち、はんやくをするばあいはかんじとかなも(200)
じをつかいますが、ふつうにかいていくとい
っぷんかんになんじかけるかということをだ
いたいりかいしておけば、どのようなペース
ではんやくすればよいかということを、だい
たいりかいできるとおもうのであります。そ(300)
して、ぜんぶそっきしてからみなおしをする
じかんもひつようですから、こういうみなお
しのじかんもこうりょしておくひつようがあ
ります。□それはともかくとして、ろうどく
されたぶんしょうをぜんぶきれいにそっきす(400)
ることができたばあいはいいのですが、それ
ができなかったばあいについてかんがえてみ
たいとおもいます。□すなわち、そっきもじ
をかけなかったぶぶんがあったり、そっきも
じはかいてあるけれどもうまくよめないとい(500)
うばあいもありますが、そういうばあいみな
さんはどのようにしているでしょうか。みな
さんはこういうばあいのたいおうのしかたも
いろいろかんがえているとおもいます。□た
とえば、そっきもじをかけなかったぶぶんは(600)
あけておくしかないのでありますが、なんと
かいてあるのかわからないというぶぶんにつ
いては、どれだけのじかんをそのぶぶんのは
んやくにつかっていくかということでありま
す。□すなわち、いつまでもそのぶぶんのは(700)
んやくにじかんをかけているわけにはいかな
いため、そっきもじがいくつもかけてなかっ
たばあいはたいへんでありまして、じかんを
どのようにつかっていくかということをちょ
うせいしながら、はんやくしていくひつよう(800)
があるわけであります。そして、どのように
じかんをちょうせいすればいいかということ
は、まいにちのれんしゅうのなかでけいけん
てきにこういうじかんのはいぶんのしかたを
りかいしていくわけでありますから、はんや(900)
くをしていくばあいはこういうじかんのつか
いかたについてもちゅういしていくひつよう
があるとおもっているのであります。□なお
、そっきのれんしゅうをするとぶんしょうの
どっかいりょくがしっかりみにつくといわれ(1000)
ていますが、それは、はんやくをするときに
せいかくなぶんしょうになるようにぜんごか
んけいをいっしょうけんめいかんがえている
からであります。そして、それはろうどくさ
れたぶんしょうをかんぜんにそっきすること(1100)
ができたものをはんやくするよりも、そっき
もじがうまくかけなかったぶぶんがおおかっ
たときのほうが、こういうどっかいりょくを
みにつけることができるわけであります。□
したがって、そっきもじがうまくかけなかっ(1200)
たといってがっかりしないではんやくをして
、どっかいりょくをたかめていってほしいの
であります。そうすれば、どっかいりょくが
たかまるとともに、さくぶんののうりょくも
こうじょうするはずであります。□さて、つ(1300)
ぎのテーマはじしんのよちにかんすることで
あります。□せんじつ、イタリアでだいじし
んがはっせいしたのでありますが、そのじし
んをよちできなかったといってそしょうがお
きたのであります。そして、さいばんのけっ(1400)
か、おおくのがくしゃたちにじっけいのはん
けつがだされたということであります。□こ
れはついさいきんのしんぶんきじであります
から、このニュースをよんだひともいるとお
もいますが、どのようにかんじられたでしょ(1500)
うか。それはとうぜんのことだとおもったひ
とはあまりいないのではないかとおもいます
。□なぜならば、じしんたいこくといわれる
わがくにでも、じしんのよちにかんするけん
きゅうはながねんつづけられてきたわけです(1600)
が、それはひじょうにこんなんであるという
ことがわかったからであります。そして、こ
れもついさいきんのことでありますが、にほ
んじしんがっかいでは、こんごはじしんのよ
ちということばはこくみんにごかいをあたえ(1700)
るということで、こういうことばをしようし
ないというはっぴょうをおこなったばかりで
あります。□すなわち、いまからごじゅうね
んまえから、じしんのぜんちょうげんしょう
をとらえてじしんのはっせいをこくみんにけ(1800)
いこくするという「じしんよちけんきゅうけ
いかく」というものがすいしんされてきまし
たが、はんしん・あわじだいしんさいやひが
しにほんだいしんさいをじぜんによそくする
ことができなかったため、げんざいのだんか(1900)
いにおいては、じしんのよちはふかのうであ
るというけつろんにたっしたということであ
ります。□こういうはっぴょうがじしんのけ
んきゅうのさいこうけんいのにほんじしんが
っかいからはっぴょうされたばかりでありま(2000)
したから、このイタリアにおいてちょうえき
4ねんのじっけいがじしんのよちにしっぱい
したがくしゃたちにだされたということにた
いしては、いわかんをいだかざるをえないの
であります。□もっとも、このじしんがっか(2100)
いにおいては、じしんのよちはふかのうであ
るからこんごはけんきゅうをしていかないと
いっているわけではなく、このじしんのはっ
せいをよそくするけんきゅうはぞっこうする
けれども、よちということばはしようしない(2200)
でべつのめいしょうをかんがえるということ
であります。□ところで、みなさんはじじん
のまえにナマズがあばれたということで、じ
しんのはっせいをナマズがよちしたというは
なしをきいたことがあるとおもいますが、ナ(2300)
マズにかぎらず、どうぶつがじしんのはっせ
いまえにいじょうなこうどうをおこしたとい
うほうこくがじつはいっぱいあります。そし
て、にんげんにはかんじられないけれども、
にんげんよりはるかにしぜんかいのいじょう(2400)
をキャッチするのうりょくをもっているどう
ぶつがいるわけでありますから、そういうど
うぶつのちょうのうりょくをかつようして、
じしんをよちするけんきゅうはつづけるひつ
ようがあるとおもうのであります。□また、(2500)
しぜんかいのいへんをじしんがはっせいする
ちょくぜんにキャッチするというけんきゅう
もすすめられておりまして、そのひとつがで
んじはのいじょうをしらべるというものであ
ります。□いじょうでおはなししたのはじし(2600)
んのよちにかんすることでありますが、なが
いねんげつをかけてうごいているちかくへん
どうをちょうさして、そこからじしんがはっ
せいすることをよそくすることはきわめてこ
んなんではありますが、じしんがはっせいす(2700)
るちょくぜんのなんらかのへんかをとらえる
というけんきゅうもふくめて、このじしんの
よちというもんだいはおおきなけんきゅうテ
ーマであるといえるのであります。□それで
は、さんばんめのテーマとして、がんにかん(2800)
するおはなしをしたいとおもいます。□ごし
ょうちのとおり、がんによるしぼうりつはい
ろいろなびょうきのなかでだいいちいであり
ますから、そのぼくめつのためさまざまなち
りょうのけんきゅうとじっせんがおこなわれ(2900)
ております。□ところで、わたしはいぜんか
らふしぎにおもっていたことがあります。そ
れは、いろいろなぞうきのがんがあるのに、
しんぞうがんというものがどうしてないのか
ということでありました。もちろん、しんぞ(3000)
うはきょういてきなぞうきでありまして、ひ
じょうにつよいほうしゃせんをあびたひとは
、からだじゅうのきんにくがぜんぶきれてし
まうそうですが、そういうじょうたいになっ
ても、しんぞうのきんにくだけはまったくき(3100)
れなかったそうであります。したがって、が
んさいぼうがしんぞうにできないのはとうぜ
んとおもっていましたが、これまたついさい
きんのしんぶんで、がんのてんいをふせぐホ
ルモンがしんぞうからだされていることがは(3200)
っけんされたというきじをよみまして、いま
までのぎもんがかいしょうしたのであります
。そして、もしこのけんきゅうはっぴょうが
ほんとうであれば、これはノーベルしょうも
のだとおもったのであります。□がんさいぼ(3300)
うというのは、けつえきのながれにのってか
らだのなかをいどうするわけですが、そのと
きに、けっかんがえんしょうをおこしたりし
てきずがついていると、そこからけっかんの
そとにでていくそうであります。このように(3400)
してからだのあちこちにてんいするわけです
が、こういうがんさいぼうのてんいをよくせ
いできるくすりはそんざいしなかったのであ
ります。□ところで、しんぞうからぶんぴつ
されているあるしゅのホルモンがありまして(3500)
、これはしんふぜんのちりょうやくとしてつ
かわれていました。そして、はいがんのしゅ
じゅつをしたさいに、ふせいみゃくがでるこ
となどをぼうしするためにこのホルモンをと
うよしたかんじゃは、さいはつりつがひじょ(3600)
うにひくいということがはっけんされたので
あります。□すなわち、つうじょうはしゅじ
ゅつをしたあと、2ねんいないにさいはつす
るかくりつはやくにじゅっぱーせんとといわ
れているにもかかわらず、これをとうよした(3700)
かんじゃのばあいのさいはつりつは、なんと
よんぱーせんとしかなかったそうであります
。□そこで、マウスをつかってヒトのがんさ
いぼうをいしょくするというじっけんをする
と、このホルモンをとうよしたぐんのほうは(3800)
、はいにてんいするがんさいぼうのかずが、
みとうよのぐんよりやくはちじゅっぱーせん
ともげんしょうしたほか、がんのしゅるいに
かんけいなく、がんのてんいがおおはばによ
くせいされたというけっかがでたそうであり(3900)
ます。□それは、このホルモンにはけっかん
をほごするさようがあるためでありまして、
あらゆるしゅるいのがんのてんいやさいはつ
をよぼうできるかのうせいが、このホルモン
のとうよによってたかまったということであ(4000)
りまして、かっきてきなはっけんとしてちゅ
うもくをあつめているわけであります。□な
お、このけんきゅうせいかをはっぴょうされ
たのはこくりつじゅんかんきびょうけんきゅ
うセンターというところでありまして、せん(4100)
じつのしんぶんにおおきくけいさいされてだ
いもんだいになったインチキなけんきゅうは
っぴょうとはちがうようでありまして、こん
ごのけんきゅうがおおいにきたいされるので
あります。(りょう)(4190)
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